2012年3月21日水曜日

中学校で、中性のとき水素イオンと水酸化物イオンの数はゼロと教えることは、良いことでし...

中学校で、中性のとき水素イオンと水酸化物イオンの数はゼロと教えることは、良いことでしょうか?


|||



良いか悪いかよりも、何を伝えたいからどう教えるかに重点があるべきだと思います。中学校で理解したいのは、中和という現象の骨子であって、その細かい肉付けではありません。ですから水の電離という概念が抜けていたから直ちに良くないということにはならないと思います。



中和は酸やアルカリによって水に持ち込まれた水素イオンと水酸化物イオンが同数になり中性になるというのが電離原則であり、水の電離度によって実はちょっと話がややこしくなるというのは、それが必要になってからで十分だと思います。



同じくロールでも、泳ぎを覚えたばかりの小学生と、オリンピック選手の泳法に差があっても当然です。将棋を習い始めてコマの動かし方もおぼつかない子に、プロ同士の対局で使うような戦術を指南することが良いということはありません。なんでもレベル相応が良いと思います。



|||



後々誤解を招く恐れがあると思いますので、良いとは思いません。

ご存じの通り、水のイオン積Kw = [H+][OH-] = 1×10^(-14) の関係どおり、pH7の中性でも水素イオンと水酸化物イオンは10^(-7)mol/L ずつ存在しているのですから、中和の際にお互いが結合して対イオンを減少しても、ゼロになると説明する必然性はないのではないでしょうか。ゼロになると理解してしまうと、高校の化学で生徒が混乱すると思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿